緊急プロファイリング 北海道滝上町立図書館員女性失踪or蒸発(?)-終章
For psychopath, the murder that he has committed should be other people's affairs immediately(サイコパスにとって、犯してしまった殺人はすぐに他人事)!
■北海道滝上町立図書館員女性殺人死体遺棄事件
●東仙坊がプロファイリングする、ホシが絶対に言えない犯行動機
③ホシは、ミステリー・クィーンに拒絶されたとき、すべてはなかったことにしたいと殺害しただけ。
それゆえ、平然とミステリー・クィーンの捜索に協力もできたのは、当たり前…。
それにしても、半月以上前にクソッタレの逮捕をマスメディアに仄めかしていた北海道警。
そして、そそくさとクソッタレをビデオに撮っていたマスメディア。
それから、臆面もなくそのサイコパス丸出しの顔を晒していたクソッタレ。
どれもこれも、今のぬるま湯社会を象徴しているのでは…。
長い間ストーキングをしていて導き出した結論は、自分の万一捕まるリスクを考えると、ミステリー・クィーンの自宅や実家近くよりも、職場である図書館に照準を合わせたのは、極めて当然だった。
それも、全く混雑しない日曜日。
しかも、ボワーンとしているお盆休みの日曜日、ミステリー・クィーンが1人で働いている日曜日を選択したのは、実に賢明だった。
何しろ、ほとんどゴーストタウン化するアーバンビルなうえ、今どき監視カメラがない大きなビルで、死角だらけなのである。
と同時に、ミステリー・クィーン自身、職場に不満があり、1人シフトに恐怖感を覚えていて、退社時間帯はメチャクチャソワソワして、集中力に欠けているからである。
ホシは、そう決めると、何度も何度もシュミレーションをした。
日曜日の利用客状況、ミステリー・クィーンの1人シフト日、図書館と文化センターそのもののセキュリティと人員、ミステリー・クィーンの退社時の行動…。
そして、普段の日曜日ですらごく少ない利用客なうえ、夏休みなってかえってその利用客が減っていることも確認した。
「この状況だったら、お盆休みの日曜日なら、さらに少ないはず」と簡単に予測できたはず。
それから、町の観光客の状況もチェックした。
東日本大震災の影響と北海道でも地震が発生していることもあって、かなり減少していることも確認したはず。
それに、観光客が、図書館の方に近づかないことも予測できたはず。
そのうえ、「お盆休みには、ほとんど道路を走る車はいないはず。それが午後6時になれば、ガラガラなはず」と簡単に予測できたはず。
ホシは、8月14日日曜日を決行日を選び抜いたに違いない。
けれども、細かい拉致手順まであらかじめ決めたワケではなかったはず。
この時間、いつも事務室で持参の弁当を食べているのをよく知っていたからである。
ところが、この日のミステリー・クィーンはいつもと違った。
夢中になって、携帯電話でメールしていたからである。
そのことが、ホシを瞬く間にムッとさせた。
「オレの気持ちに気づいたら、許してやろうと思っていないでもなかったのに…オレを無視しやがって…それだけじゃない。誰かと楽しそうにメールなんかしていて、オレをコケにしやがって…もう許さない。何が何でもやってやる。イヤというほど知るがいい…」
実は、この手のサイコパスにとって、無視と嫉妬ほど厄介なものはない。
しかも、独りよがりでそれに逆上しそれを強めるから、始末が悪い。
もっとも、ミステリー・クィーンは一切そんなことを感じていないのだから、ムリもないのだが…。
ミステリー・クィーンは、ミステリー・クィーンで、この日に仕事をしていることの矛盾、ジレンマをイヤというほど痛感していたに違いない。
「ワタシが独身だからってって、何でこんなときに出勤なの? そうじゃなくたって、日曜日もほとんどワタシばかり。不公平だわ。それに、どうせ誰もこないのだから、休みにすべきよ」
ミステリー・クィーンの怒りの矛先が職場に向かうには、ワケがあった。
せっかく一人暮らしを始めたのに、母親の具合が悪くなると、実家で食事を取ることが増え、ストレスになっていた。
イヤでも自分の将来や結婚の話題が出てくるからだった。
今回のお盆休みは、それにかなり輪がかかり、フラストレーションになっていた。
都会で自由気ままに暮らしているイトコが滞在し、暗に刺激したからだった。
ミステリー・クィーンは、自分の平凡な暮らしにとことんウンザリしていた。
そのせいだったかもしれない。
ミステリー・クィーンは、たった一人残っていた来館者が帰ると、すぐに後片づけを始めた。
月曜日が休館日のため、いつも以上にやることが多い。
事務室の使用パソコンの電源を切り、いちいち布を被せたり、実に面倒…。
事務所の自分の机の上に、携帯電話、お守り入りのポシェット、バッグを置き、通勤靴には履き替えようとしたとき、入口に本をかざしたオトコが現れた。
やたらと図書館を利用している中年のウダツの上がらなさそうなあのオトコである。
★ここからを、同僚のホシと考えてほしい。
一瞬、時計を見ると、午後6時ジャスト。
(こういうオヤジは、きっと後で文句を上司に言って、オオゴトにする)
せっかく閉めた入口のドアを開け、本を受け取ろうとした瞬間、「静にしろ! 騒ぐと殺すぞ!」と大きな刃物を目の前に出された瞬間、不思議なほど大人しく従ってしまっていた…。
自分にこんなコトが本当に起きた現実に、どこか奇妙なほどウレシイさを感じてもいたからだった。
オトコは、ミステリー・クィーンの口に粘着テープを貼りながら、「鍵をかけろ!」と言った。
オトコはその刃物を突きつけたまま、事務所に入ると、そこにあった上履きのサンダルをバッグに入れたうえ、「バッグを持て!」とミステリー・クィーンに言った。
それから、大胆に文化センターの共通の入り口まで誘導すると、シャッターを表側から専用鍵で下ろさせた。
さらに、裏口にまわって施設に入ると、シャッターの鍵を作業室のキーボックスに保管させた。
ミステリー・クィーンは、オトコが自分がやらなければならないルーティン作業を詳しく知っていることに、またまた奇妙な感動を覚えていた。
それだからこそ、ミステリー・クィーンはますます従順になっていた。
その後、マスターキーで裏口を施錠させられた。
(このヒトは、ずっとワタシを見つめていたんだ…)
そうやって、オトコのワンボックスカーに乗せられ、手足まで粘着テープでグルグル巻きにされても、ミステリー・クィーンはかなり冷静だった。
ホシは、ホシで、そんなミステリー・クィーンの心模様が見えないから、かなり苛立っていた。
(オレが、このオレが、一世一代の思いでこんなことをしたのに、この女にはそれがわからないのか? そもそも、オレがこんなことをするのも、オマエがオレを無視して、のんびり弁当なんか食っていたせいだ)
手ごたえのないミステリー・クィーンの態度に、ホシはどんどんムカついてくる。
(このままじゃ。この女が消えても、誰も大騒ぎしないかも…)
ホシは、どこまでもサイコパスの本性剥き出しに、そして、基本的知性のないクソッタレらしく、突然、一石二鳥と思える捜査撹乱を思いついた。
自分がこれから向かう拉致場所の反対側の国道61号線を東西どちらに行ったかを惑わせようと、東と西の両方向にミステリー・クィーンのバッグの中身をバラまいた。
Anyway, a bad guyused to talk too much from old days(とにかく昔から悪いヤツほどよく喋る)!
■北海道滝上町立図書館員女性殺人死体遺棄事件
●東仙坊がプロファイリングする、ホシが絶対に言えない犯行動機
③ホシは、ミステリー・クィーンに拒絶されたとき、すべてはなかったことにしたいと殺害しただけ。
それゆえ、平然とミステリー・クィーンの捜索に協力もできたのは、当たり前…。
それにしても、半月以上前にクソッタレの逮捕をマスメディアに仄めかしていた北海道警。
そして、そそくさとクソッタレをビデオに撮っていたマスメディア。
それから、臆面もなくそのサイコパス丸出しの顔を晒していたクソッタレ。
どれもこれも、今のぬるま湯社会を象徴しているのでは…。
長い間ストーキングをしていて導き出した結論は、自分の万一捕まるリスクを考えると、ミステリー・クィーンの自宅や実家近くよりも、職場である図書館に照準を合わせたのは、極めて当然だった。
それも、全く混雑しない日曜日。
しかも、ボワーンとしているお盆休みの日曜日、ミステリー・クィーンが1人で働いている日曜日を選択したのは、実に賢明だった。
何しろ、ほとんどゴーストタウン化するアーバンビルなうえ、今どき監視カメラがない大きなビルで、死角だらけなのである。
と同時に、ミステリー・クィーン自身、職場に不満があり、1人シフトに恐怖感を覚えていて、退社時間帯はメチャクチャソワソワして、集中力に欠けているからである。
ホシは、そう決めると、何度も何度もシュミレーションをした。
日曜日の利用客状況、ミステリー・クィーンの1人シフト日、図書館と文化センターそのもののセキュリティと人員、ミステリー・クィーンの退社時の行動…。
そして、普段の日曜日ですらごく少ない利用客なうえ、夏休みなってかえってその利用客が減っていることも確認した。
「この状況だったら、お盆休みの日曜日なら、さらに少ないはず」と簡単に予測できたはず。
それから、町の観光客の状況もチェックした。
東日本大震災の影響と北海道でも地震が発生していることもあって、かなり減少していることも確認したはず。
それに、観光客が、図書館の方に近づかないことも予測できたはず。
そのうえ、「お盆休みには、ほとんど道路を走る車はいないはず。それが午後6時になれば、ガラガラなはず」と簡単に予測できたはず。
ホシは、8月14日日曜日を決行日を選び抜いたに違いない。
けれども、細かい拉致手順まであらかじめ決めたワケではなかったはず。
この時間、いつも事務室で持参の弁当を食べているのをよく知っていたからである。
ところが、この日のミステリー・クィーンはいつもと違った。
夢中になって、携帯電話でメールしていたからである。
そのことが、ホシを瞬く間にムッとさせた。
「オレの気持ちに気づいたら、許してやろうと思っていないでもなかったのに…オレを無視しやがって…それだけじゃない。誰かと楽しそうにメールなんかしていて、オレをコケにしやがって…もう許さない。何が何でもやってやる。イヤというほど知るがいい…」
実は、この手のサイコパスにとって、無視と嫉妬ほど厄介なものはない。
しかも、独りよがりでそれに逆上しそれを強めるから、始末が悪い。
もっとも、ミステリー・クィーンは一切そんなことを感じていないのだから、ムリもないのだが…。
ミステリー・クィーンは、ミステリー・クィーンで、この日に仕事をしていることの矛盾、ジレンマをイヤというほど痛感していたに違いない。
「ワタシが独身だからってって、何でこんなときに出勤なの? そうじゃなくたって、日曜日もほとんどワタシばかり。不公平だわ。それに、どうせ誰もこないのだから、休みにすべきよ」
ミステリー・クィーンの怒りの矛先が職場に向かうには、ワケがあった。
せっかく一人暮らしを始めたのに、母親の具合が悪くなると、実家で食事を取ることが増え、ストレスになっていた。
イヤでも自分の将来や結婚の話題が出てくるからだった。
今回のお盆休みは、それにかなり輪がかかり、フラストレーションになっていた。
都会で自由気ままに暮らしているイトコが滞在し、暗に刺激したからだった。
ミステリー・クィーンは、自分の平凡な暮らしにとことんウンザリしていた。
そのせいだったかもしれない。
ミステリー・クィーンは、たった一人残っていた来館者が帰ると、すぐに後片づけを始めた。
月曜日が休館日のため、いつも以上にやることが多い。
事務室の使用パソコンの電源を切り、いちいち布を被せたり、実に面倒…。
事務所の自分の机の上に、携帯電話、お守り入りのポシェット、バッグを置き、通勤靴には履き替えようとしたとき、入口に本をかざしたオトコが現れた。
やたらと図書館を利用している中年のウダツの上がらなさそうなあのオトコである。
★ここからを、同僚のホシと考えてほしい。
一瞬、時計を見ると、午後6時ジャスト。
(こういうオヤジは、きっと後で文句を上司に言って、オオゴトにする)
せっかく閉めた入口のドアを開け、本を受け取ろうとした瞬間、「静にしろ! 騒ぐと殺すぞ!」と大きな刃物を目の前に出された瞬間、不思議なほど大人しく従ってしまっていた…。
自分にこんなコトが本当に起きた現実に、どこか奇妙なほどウレシイさを感じてもいたからだった。
オトコは、ミステリー・クィーンの口に粘着テープを貼りながら、「鍵をかけろ!」と言った。
オトコはその刃物を突きつけたまま、事務所に入ると、そこにあった上履きのサンダルをバッグに入れたうえ、「バッグを持て!」とミステリー・クィーンに言った。
それから、大胆に文化センターの共通の入り口まで誘導すると、シャッターを表側から専用鍵で下ろさせた。
さらに、裏口にまわって施設に入ると、シャッターの鍵を作業室のキーボックスに保管させた。
ミステリー・クィーンは、オトコが自分がやらなければならないルーティン作業を詳しく知っていることに、またまた奇妙な感動を覚えていた。
それだからこそ、ミステリー・クィーンはますます従順になっていた。
その後、マスターキーで裏口を施錠させられた。
(このヒトは、ずっとワタシを見つめていたんだ…)
そうやって、オトコのワンボックスカーに乗せられ、手足まで粘着テープでグルグル巻きにされても、ミステリー・クィーンはかなり冷静だった。
ホシは、ホシで、そんなミステリー・クィーンの心模様が見えないから、かなり苛立っていた。
(オレが、このオレが、一世一代の思いでこんなことをしたのに、この女にはそれがわからないのか? そもそも、オレがこんなことをするのも、オマエがオレを無視して、のんびり弁当なんか食っていたせいだ)
手ごたえのないミステリー・クィーンの態度に、ホシはどんどんムカついてくる。
(このままじゃ。この女が消えても、誰も大騒ぎしないかも…)
ホシは、どこまでもサイコパスの本性剥き出しに、そして、基本的知性のないクソッタレらしく、突然、一石二鳥と思える捜査撹乱を思いついた。
自分がこれから向かう拉致場所の反対側の国道61号線を東西どちらに行ったかを惑わせようと、東と西の両方向にミステリー・クィーンのバッグの中身をバラまいた。
Anyway, a bad guyused to talk too much from old days(とにかく昔から悪いヤツほどよく喋る)!