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甘ちゃんアマチュア探偵団

情報化が模倣犯罪、劇場型犯罪を助長しているなら、犯罪抑止、犯罪摘発も、精度の高い情報がすべて。このブログは、人間通を自負するコピーライター東仙坊が迅速な犯人検挙のために、人間的プロファイリングをするものである。

新・新日本砂漠化-33 あのときフクシマノブイリに桜が咲いていれば!?-1

We are so beautiful because the Japanese loves cherry trees with sense of the vanity of life(日本人は、無常観とともに桜を愛するから美しい)!

東仙坊、桜を見つめて、その無常観に浸ることは、一向にイヤではない。
だからと言って、酔わなきゃソンソンとばかり、大勢で酔っ払ってバカ騒ぎをすることは、生理的に好きじゃない。
正直、三分咲き、五分咲き、七分咲き、満開との声に、「So Fuckin' What! SFW(だから何)!」と一喝…。
ただ、そうは言っても、梅と比較したら、日本人らしく桜の方が、断然好き。
とりわけ、桜が日本の古来の花で、梅が中国からの伝来と知ってからは、余計。
確かに、その花びらを比べて見るだけで、どこか納得。
淡いピンク、微妙なギャザー、桜の方が明白に儚く見える。
その意味でも、バカ騒ぎするなら、梅の下であって、桜の下は似合わないのでは?
さて、そんな桜の花びらが風に舞うのを独り見つめながら、東仙坊、あの日、あのとき、あの場所に、桜のような日本人がいたら…と、ついつい考えてしまうのだが…。

3.11から1年が過ぎて、フクシマノブイリの当時の状況について、いろいろなことがわかってきた。
東京電力なる公共性が持つアドバンテージを貪り食っていただけの大バカ勘違い会社が、何にも考えずに経営していたことは、すでによくわかっていたが、まさか原発なる怪物を取り扱うのに、その安全管理を全く怠っていたとは、本当に開いた口が塞がらない。
その呆れるほどのテイタラクは、もっともっと糾弾されるべきだと思うが、このぬるま湯社会は、奇妙なほどおおらか。
さすが平和ボケ国家の面目躍如というところか…。
それにしても、東京電力が、ここまで危機意識のマヒ、安全をないがしろにする救いようのない体質、あまりにお粗末な失態ばかり、深刻な人為ミスを繰り返すノーテンキな組織だったとは、仏様もご存知あるまいし、仏様になった人々も浮かばれまい。
そんな中で、それでもなお、ただただ絶句させられるだけの衝撃的不祥事が判明した。
東京電力は、フクシマノブイリの原子炉データを国の原子炉監視システムに送信する機器の非常用電源を、3.11の4ヶ月前に行った工事で取り外したまま、未接続のまま放置していたというのである。
それも、2011年11月に行った設備更新工事で、電源ケーブルを作業員が誤って別の機器に接続、すぐにミスに気づき、ケーブルを非常用電源「無停電電源装置」につなぎ直そうとしたが、ケーブルの長さが足りず断念、そのまま放ったらかしにしていたというから、開いた口が塞がらない。
それはそうだと思わないか?
仮にも東京電力は、電気に関するプロフェッショナルなのでは?
そもそも、その電源を未接続のままに放置されていた機器は、「MC(メディアコンバーター)」と呼ばれるもの。
原子炉の温度や周辺の放射線量などを監視する「ERSS」と呼ばれるシステムにデータを送信する装置の一部。
何でも、例のチェルノブイリ原発事故などを受け、原子力事故が起きた際の国の対応を迅速化する目的で導入されたシステムで、全原発55基の原子炉の圧力や周辺の放射線量などの状況を一元的に把握し、事故状況を予測することなどができる、これまでに国が155億円以上を投じ開発・運用してきたというシロモノ。
どうあれ、その「ERSS」を管理する「原子力安全基盤機構」から接続依頼があったにもかかわらず、東京電力は無視していたというから、まさに言語道断。
それなのに、東京電力は「電源ケーブルを手配しなければいけないという認識はあったが、3月11日までにつなげなかった。完全に忘れていたわけではない。ケーブルをつなぎ替えるつもりだったが、失念していたようだ」と恥ずかしげもなく弁明しているから、絶句。
あの何もしない「経済産業省原子力安全・保安院」ですら、「なぜ長いケーブルに取り換えなかったのか?」と呆れているほど。
その結果、地震により外部電源を喪失した3.11午後2時47分ごろに「ERSS」データの送信が停止。
その解析結果を活用する放射性物質の拡散予測システム「SPEEDI」にも深刻な影響を与えていたというのである。
つ、つ、つまり、あれほど事故後騒がれた「SPEEDI」のデータ公表の遅れは、そのために不可能だったというのである。
どういうことかというと、「ERSS」を所管する「経済産業省原子力安全・保安院」が「非常用電源が接続されていれば、本震から余震で国の通信網がダウンする3.11午後4時43分ごろまでの約2時間の本震直後のデータを生かすことができた」と認めている通り、データがないので、事故後に文部科学省や経済産業省原子力安全・保安院などが、仮定の放出量を入力して試算を行うしか方法がなく、「仮想の計算結果にすぎない」と、公表できなかったというのである。
事実、「原子力災害対策本部」も「原子炉からの放射能の放出量がわかっていなかったため公表するという発想に至らなかった。実際のデータがあれば、迷わず結果を公表していただろう」と答えている。
どちらにしても、東京電力のこんな怠慢のせいで、「SPEEDI」のデータ公表は、地震から12日後の昨年3月23日。
住民の避難に全く生かされなかったばかりか、「SPEEDI」を活用できず、より適切な避難経路や避難方向を選ぶこともできず、住民に無用な被曝をさせたというのだから、何をかいわんや。
もっとも、そう言う「原子力災害対策本部」も、そんな東京電力と結託し、「MCには非常用電源やバッテリーが備え付けられていなかったため、装置が停止したと考えられる」と、デタラメな報告をしていたのだが…。
とにもかくにも、電気屋なら最低限の電気屋のプロフェッショナルの仕事をしろ! キサマらに原発管理の仕事ができるのか?と感じるのは、東仙坊だけではあるまい。
そのテイタラクは、今なお続いている。
東京電力は、この1月にも、送電網につながる「南いわき開閉所」の送電設備でトラブルが起き、電圧が一時的に低下、フクシマノブイリと福島第二原発の使用済み燃料貯蔵プール冷却や汚染水浄化システムの一部が一時停止させただけでなく、セシウム吸着装置や格納容器への窒素ガス注入も停止させているというから、どこまで腐り切っているのか?
もちろん、そのパブリックの色彩の濃い権益を搾り取る原子力ムラ、電気ムラの奇怪な組織は、どれも五十歩百歩。
「経済産業省原子力安全・保安院」だって、その「情報分析・対応評価チーム」が、原子炉の水位や圧力、放射線量のデータを基に分析し、3.11の1週間後の昨年3月18日午後2時45分時点で、1~3号機の原子炉について「炉心はすでに溶融している」と判断、「外部から注水を続ける限りにおいては、安定した状態が継続している」と認識しながら公表しなかったのは、「分析の基となったデータの信頼性が十分でなかったため、内部の参考資料の位置づけだった」と釈明しているほどの恥知らずのウソつき。
そのメルトダウン、炉心溶融を正式に認めたのは、約2ヶ月後の昨年5月というほどのデタラメさ。
どうだろう?
これらの方々には、桜ほど似合わない花もないのでは?

The cherry tree does not bloom for an atomic energy irregularity,for the electric irregularity either(原子力ムラにも、電気ムラにも、桜は咲いていない)!

To be continued...
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東仙坊 

東仙坊 tohsenboh.jp
コピーライター歴三十有余年。人間通の東仙坊が、人間の弱気と恥ずかしい業が生む、情けなくてみっともない犯行を、徹底的に追及、究明。

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