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甘ちゃんアマチュア探偵団

情報化が模倣犯罪、劇場型犯罪を助長しているなら、犯罪抑止、犯罪摘発も、精度の高い情報がすべて。このブログは、人間通を自負するコピーライター東仙坊が迅速な犯人検挙のために、人間的プロファイリングをするものである。

ああ日本砂漠-27 意図しない「運び屋」が無罪の国の未来-2

The Japanese judiciary which doesn't watch a tree to see a forest.Indeed I am surprised to go to Populism to the judiciary(森を見て木を見ない、日本の司法。まさか司法までポピュリズムに走るとは、ビックリ)!

東仙坊、意図しない「運び屋」については、マレーシアにマネーショウと確信している。
とにかく、意図しない「運び屋」の撲滅には、重罪に処すしかないと思うが、どうだろう?
かつてアヘン戦争を経験している中国の麻薬の運び屋も簡潔明瞭に死刑のごとく、マレーシアも麻薬にメチャクチャ厳しい。
一定量以上の「危険薬物」を所持した者を不正取引にかかわったとみなし、有罪なら法定刑は死刑。
麻薬密輸、テロ行為、銃器所有、毒物による水源汚染などの犯罪は、情状酌量の余地なく死刑。
危険薬物法(1983年改正)で、ヘロイン・モルヒネ15g以上、マリファナを200g以上の所持で死刑。
それ未満の所持でも、無期懲役の重刑。
それは外国人であっても同じ。
実際、1989年に英国人1人が絞首刑、1990年に香港市民8人に死刑執行。
どうだろう?
抑止するには、このくらいの単純明快さ、重罪がいるのでは?

2009年10月30日、マレーシア・クアラルンプール空港で、意図しない麻薬の運び屋である(?)日本人女性(35歳)が、覚醒剤4・7kg(末端価格約3200万円)をスーツケースの底に隠して持ち込もうとしたとして、マレーシア税関当局に危険薬物法違反で逮捕拘束された。
その日本人女性とは、看護師の竹内真理子なるADD(:Aimless Drug Deliverer:意図しない麻薬運び屋)…。
何でも、東京都目黒区在住だったADD、2009年10月にアラブ首長国連邦ドバイに「友人のために金を借りにドバイに行った(?)」後、そのドバイから空路でクアラルンプール国際空港に到着。
イラン人(?)から荷物を預かったが、覚醒剤が入っているとは知らなかった(??)」などと主張。
そして、電話で日本にいる母親に「こんなことになってごめんなさい(?)」涙を流し謝っていたが、マレーシア高裁は2011年10月、ADDの証言は虚偽だと断定して死刑判決。
ちなみに、マレーシアでは、死刑になる可能性のある重大事件は高裁から公判開始。
今年3月27日、マレーシア上訴裁は、ADD(38歳)の判決公判で、死刑とした1審の高裁判決を支持し控訴を棄却。
イラン人とされるに荷物を預けたという人物に証言をさせられず、ADDの発言は虚偽で、不合理。
第一、荷物を渡された際に中身を聞かなかったのは不自然で、2ヶ月間に計6回もドバイとマレーシアを行き来していることは密輸に関わっていた疑いが強いと判断せざるを得ないと断定。
無論、ADDはマレーシア連邦裁(日本の最高裁)に上告したというが、果たしてその結果は?
どうだろう?
日本の裁判こそが異常で不合理なのでは?

そこで、日本の麻薬密輸裁判で決定的に不条理なものを一つ挙げておきたい。
2009年11月1日、な、なんとそんなマレーシア空港からから、小分けにした覚醒剤入りのチョコレート缶3個、約1kgをボストンバッグに隠して成田空港に持ち込んだとして、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)などの罪逮捕・起訴された、会社役員男性(60歳)なるADD。
当然のごとく「缶は土産として預かっただけで、中に覚醒剤が入っているとは知らなかった」と否認。
2010年6月22日、「缶に違法薬物が隠されていると知っていた、とまでは言えない(?)」と千葉地裁での1審、裁判員裁判では初の全面無罪判決。
2010年7月2日、「1審判決には事実誤認がある」と裁判員裁判で検察初の東京高裁に控訴。
すでに出ている600件以上の裁判員裁判の判決で、検察側の全国で控訴は初めてのことに…。
2011年3月30日、東京高裁(小倉正三裁判長)で、控訴審判決。
「1審は証拠の評価を誤り、事実を誤認した」として、1審千葉地裁判決を破棄、懲役10年、罰金600万円(求刑懲役12年、罰金600万円)の逆転有罪判決。
裁判員裁判の無罪判決を破棄し、高裁が自ら有罪判決を出したのは全国で初めてということに…。
小倉裁判長は、ADDがパスポート密輸を依頼されていて報酬や渡航費用を受け取る約束があったこと、缶の運搬先から報酬30万円を約束されていたこと、他人からの預かり物がないと税関に虚偽申告したこと、捜査段階で「見ず知らずの外国人に運ぶよう頼まれた」と説明していたのに、最終的に「知人から偽造パスポートの密輸を依頼されて渡航したマレーシアで、別の知人から土産として渡された」と変えたこと、入国時の税関検査で白い結晶が発見された際「これは何だと思うか?」と質問されたとき「見た目から覚醒剤じゃねえの」と答えたことなどから、「ADDは虚偽の供述が捜査状況により通用しなくなると、供述を変遷させ、嘘の話を作っており、ADDの弁解は信用しがたい。実際、渡航目的や缶の入手経緯に関する供述がたびたび変遷。被告は預かった缶に違法薬物が入っていると認識していた」と判断。
そのうえで、ADDが缶の中身を確かめなかったり、別の覚醒剤密輸事件で逮捕された知人が渡航費用を負担した点からも中身を知っていたと認定する証拠になり得ると結論。
状況証拠を総合し有罪認定し、「利得のために社会に害毒を拡散することをいとわない態度は厳しい非難を免れない」と1審とほぼ同じ証拠に基づきながら、裁判員とは正反対の結論を導き出したのである。
当然のごとく、ADDの弁護側は「国民の健全な社会常識が反映された無罪判決。軽々に破棄することは許されない。裁判員の判断を受け入れなかったことは大変残念。市民の常識を尊重する制度の意義を損なう判決(?)」と、即日上告。
2012年2月13日、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は、ADDを懲役10年、罰金600万円とした2審判決を破棄し、無罪とした1審判決を支持し、検察側控訴を棄却。
つまり、最高裁初の高裁の逆転有罪を破棄に…。
それが、最高裁裁判官5人の全員一致の結論だというのだから、唖然呆然。
そ、そ、その理由が、「2審で事実誤認を理由に1審判決を見直す場合は論理的な整合性や一般常識などにあたる論理則、経験則に照らして、不合理な点があることを具体的に示さなければならない。裁判員裁判の導入を契機として、1審で直接主義、口頭主義が徹底されている状況では、より強く当てはまる」と、2審の審理のあり方を初めて明確にするものであって、「2審は1審判決に事後的な審査を加えるべきもの、事後審」としての性格を明言しただけで、今回の事件の信憑性を問わず、「論理的な整合性や一般常識で考えると、1審判決のような評価や見方は可能。2審判決は1審の判断が不合理であることを具体的に示しているとはいえない」と2審の裁判の不十分さのせいであるというのだから、ビックリしないか?
えっ、どういうことかって?
2009年に最高裁司法研修所は「市民の判断を尊重すべきだ」としたのだから、「状況証拠の評価も、客観的な事実を見落としている場合などを除き見直すべきではない」と、1審の判決を黙って尊重しろ!と命令しているだけ。
その結果、覚醒剤密輸事件で逮捕された知人が渡航費用を負担し、偽造パスポートの密輸を依頼されて渡航し、他人からの預かり物がないと税関に虚偽申告し、知人から土産として渡されたチョコレート袋を届けると30万円の報酬を受け取ることになっていた、60歳のADDは晴れて無罪放免。
自分たちのシステムの履行の形骸にこだわった司法から、缶に違法薬物が隠されていると知っていたとまでは言えないと、大手を振ってシャバにいられる折り紙つきにしてもらえたというのだから、イヤにならないか?
誰が考えても、この事件のADDに関する正義は、2審にあるのでは?
どうあれ、司法がここまでのテイタラクだから、意図しない「運び屋」が後を絶たないのでは?
少なくとも、この最高裁判決によって、我々一般日本人が麻薬の運び屋なる者に、極めて寛大であると決めつけたのでは?

最後に、麻薬に汚染されていない国というイメージがある韓国から日本に入る旅行者は疑われず税関検査を抜けられることを利用し、「30万円程度の報酬で海外から荷物を運んでくれと頼まれた。中に何が入っているかは知らなかった。薬物とは知らなかったと」と、意図しない運び屋に仕立てられた(?)情けなくてみっともない20代から30代の日本人ヤングが、2008年ごろから急増しているということにも触れておきたい。
何でも、麻薬密輸は通常は懲役5年以上でも、初犯で単なる運搬役であることが判明すると比較的軽い量刑で執行猶予が付く利点を利用したものだというから、ウンザリ。
2009年ごろまでに、すでに15人も逮捕されていて、最終的に日本への持ち込みが目的で、マレーシア、トルコ、南アフリカなどから仁川空港に持ち込むもので、押収量はコカイン約8.8kg、覚醒剤約8kg。
もっとも、そのうちの8人には懲役2年6月から4年の実刑判決を言い渡されているというから、まだ我が国よりもマシか?
どちらにしても、こんな何も考えない意図しない「運び屋」がどんどん出現する日本に未来は本当にあるのか?

It must be a good news for a young man having a problem with a job shortage. Because the bagman of the drug not to aim at is found innocent, you don't have to worry(就職難でお困りのヤングマンに朗報。意図しない麻薬の運び屋は、無罪になるからご心配なく)!

















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東仙坊 

東仙坊 tohsenboh.jp
コピーライター歴三十有余年。人間通の東仙坊が、人間の弱気と恥ずかしい業が生む、情けなくてみっともない犯行を、徹底的に追及、究明。

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